活動・飲食ニュース

賞味期限切れ食品 抵抗ない・ほとんどない66.1%、日本の食品ロス対策は不充分55.8%

2020.02.28

日本財団(会長:笹川陽平)は1月中旬、「食品ロス」をテーマに22回目の18歳意識調査を実施しました。この結果、3割弱が食事を残すことがあると回答、その理由として「量が多かった」、「苦手な食べ物があった」などを挙げ、8割弱は食事を残すことは「良くない」と答えています。以下プレスリリースより抜粋

 

食品ロスについての意識調査

 

85.3%は賞味期限と消費期限の違いを知っており、全体の3分の2は「消費期限が切れていなければ健康上問題ない」、「日本の賞味期限は早めだから」、「まだ食べられるから」などとして賞味期限切れ食品に抵抗がないとしています。
食品ロスが問題になっていることを約8割が認知しているものの、世界で8億人以上が十分な食料を得られていない現状にあることを知らない人が7割を超えています。食品ロスの削減策としては「期限切れ間近の食品を値引く」、「事業者、消費者の売買意識を変える」がともに過半数を超え、政府の対策については罰則がないなどを理由に55.8%が「不充分」としています。

食事を残す、ときどき残す27.8%  理由のトップは「量が多かった」54.7%


 

自分が食事を残すことは良くない 78.4%


 

賞味期限が切れた食品への抵抗感 ない・ほとんどない66.1%


 

・賞味期限切れ食品への抵抗について「ない」「ほとんどない」と回答した理由で多く挙がったのは、「あくまで賞味期限だから」「消費期限ではないため食べても問題がないから」など、「消費」ではなく「賞味」であるからという理由であった。また、「2、3日なら問題ないから」「賞味期限なら多少過ぎていても害はないから」「余程期限を長く過ぎて無い限りは気にならないから」など、賞味期限を少し過ぎているくらいなら問題ないと考えている人も目立った。

・賞味期限切れ食品への抵抗について「ある」と回答した理由は、「お腹を壊したら嫌だから」「期限切れは食中毒になりうるから」「体への悪影響があるか心配だから」など、体調を壊しそう、食中毒になりそうという意見が多く挙がった。そして、「お腹が痛くなったことがあるから」「実際に体調が悪くなったことがあるから」と、実際に体調を崩してしまったことがある人もいた。
また、「安全性に問題がありそう」「傷んでいそう」「不安だから」と、品質面への不安を漠然と感じている様子も見受けられる。

 

食品ロスの社会問題化 知っている79.3%


  削減のための対策「期限切れの間近の食品を値引く」54.8%、 「事業者、消費者の食品売買の意識を変える」54.5%
 

世界で約8億人が十分な食料を得られなかった現状について
知らなかった69.9% 問題だ84.8%


 

日本の食品ロス対策は不充分 55.8%


 

・「不充分」の理由として、「罰則を義務付けないと法律に簡単に違反できてしまうから」「罰則がないと危機感を持たないと思うから」「罰則規定でも設けないと、食品ロスは減らないと思う」など、他国のような罰則が必要であるという意見が多かった。また、「単なる努力義務にとどまっている」「禁止法などにするべき」と、強制力がない今の状況では改善は難しいという声も。

・「充分」と回答した人はわずかであったが、その理由としては、「しっかりと対策していると思ったから」「日本は最近食品ロス対策に取り組んでいて、継続すれば食品ロスは少しずつ減ると思うから」と現状のままでしっかりと対策できているという意見や、「罰金を科せられるようになると、ノルマとかでまた別の問題がでてきそう」など、罰則があることで何か新たな問題が発生するのではないかという回答が見られた。

・「わからない」の理由は、「難しくてよくわからない」「充分かどうか判断するような知識がないため」など、食品ロス問題についての理解や知識が少ないという回答が多い。それ以外では、「フランスやイタリアと文化や事情が違うから」と他の国とは比較できないという意見、「それで実際にどれだけ成果が上がっているかがわからない」など、対策による実際の成果がわからないというもの、「消費者の意識が変わらないと食品ロスがなくなることはない」など企業や店側の努力だけでは改善しないという意見が挙がった。


プレスリリースはこちら



この記事をシェア

こちらの記事も読まれています

居抜き物件を探す - 注目物件

居抜き物件の内覧会に参加する