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フードデリバリーは倒産危機を救えるか

2022.12.09

デリバリーサービスを一括管理するプロダクト『ハブスター』を運営するTokyo Smart Restaurants合同会社は、飲食店経営者を対象に、「これからの飲食店に必要なこと」に関する調査を公開した。以下、プレスリリースから抜粋。

 

直近3年で飲食店経営者の7割が過去に倒産危機を経験


近年、「ゴーストレストラン(シャドウレストラン、バーチャルレストランとも)」といった、店内には厨房だけしかなく、できた料理はフードデリバリーサービスを活用して顧客に提供するレストランがあちらこちらで見られるようになりました。
また、それを後押しするように「デリバリー専業のゴーストレストランを立ち上げよう」といった触れ込みでFC加盟店の募集を促す企業も少なくないことから、今後このような業態のレストランは増えていくと予想されます。

それらに欠かせない「フードデリバリーサービス」についても、ゴーストレストランの普及に合わせて需要を伸ばし続けるのではないでしょうか。

例えば、「Uber Eats(ウーバーイーツ)」が日本でサービスを開始したのは2016年9月、「出前館」はそれよりも古く2000年10月からサービスを開始していますが、この1年~2年のコロナ禍を経たことで、その知名度は飛躍的に上がったといえるでしょう。

では、一般的な飲食店(飲食業界)は、フードデリバリーサービスを導入することに対してどのように考えているのでしょうか。

 

倒産危機について

今回の調査における最初の質問は、「今まで倒産の危機はありましたか?(直近3年以内)」と質問したところ、『はい(74.4%)』『いいえ(25.6%)』という回答結果となり、実に7割以上の飲食店が今までに倒産の危機を経験していたことが分かった。



前の質問で『はい』と回答した方に、「その原因として近いと思うものを教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『緊急事態宣言(まん延防止等重点措置)(66.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『営業自粛や時短要請(49.6%)』『客足の低下(41.7%)』『売り上げ数字に対する理解不足(28.3%)』『感染予防対策にかかる出費(21.8%)』『人手不足(後継者不足)(21.4%)』『原油高や材料費高騰(18.5%)』『資金ショート(17.4%)』『施設や設備の老朽化や故障(8.6%)』『自然災害や健康不良など不測の事態(4.6%)』と続いた。

緊急事態宣言(まん延防止等重点措置)や営業自粛・時短要請、客足の低下といった新型コロナが原因で倒産しそうになったことが浮き彫りになった。
 

フードデリバリーサービスの導入が客足回復につながるのか

飲食店が新型コロナ感染防止対策としてできることは、アクリル板の設置や換気、アルコール消毒などに限られています。
では、飲食店の倒産を防ぐためには、どのような対策があると考えられるでしょうか。

そこで、「店舗経営が困難な状況となった際、どのような対策を行えば倒産を回避できると思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、『経営の見直し(42.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『メニューの変更や値上げ(32.0%)』『補助金や給付金、助成金など(30.4%)』『人員削減(28.9%)』『業態変換(24.2%)』『DXによる業務の効率化(20.7%)』『店舗の宣伝(18.7%)』『感染予防対策(17.3%)』『内部留保(15.0%)』『コンサルなどに相談(8.6%)』と続きました。

経営の見直しやメニューの変更、または値上げは、経営を立て直すために必要な根本的対策といえるかもしれません。
また、時には補助金や給付金、助成金などを活用することで倒産を防ぐこともできるでしょう。

「フードデリバリーサービスを導入することは、経費削減や客足の回復といった対策になると思いますか?」と質問したところ、『とてもそう思う(28.7%)』『ある程度そう思う(47.7%)』『あまりそうは思わない(16.1%)』『全くそうは思わない(7.5%)』という回答結果になりました。

7割強の飲食店経営者が、そう思う(とてもそう思う、ある程度そう思う)と回答しました。
可能な限り対面接触を避けることができるフードデリバリーサービスは、感染予防対策としても良いかもしれません。

 

フードデリバリーサービス導入経験者は64.1%

経営の見直しや、新型コロナの感染対策としても期待できるフードデリバリーサービスですが、実のところ、どのくらいの飲食店が利用しているのでしょうか。


そこで、「今までにフードデリバリーサービスを導入したことはありますか?」と質問したところ、『はい(64.1%)』『いいえ(35.9%)』という回答結果になりました。

今回の調査で、一般的な飲食店(飲食業界)がフードデリバリーサービスに対してどのように考えているのか、その傾向が明らかになりました。コロナ禍もあって7割以上の飲食店が倒産危機を経験しており、原因の中には営業再開しても客足が戻らないといったことや、従業員が戻ってこないといった問題も生じているようです。

そうした中で、7割以上の経営者が「フードデリバリーサービス」を活用することで、経費削減や客足回復といった経営対策にもなると考えていることが分かりました。


詳しくはプレスリリースへ

 

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