活動・飲食ニュース
6~8月で売り上げが一番回復したのは「カレー」、ポスタス社調べ
2020.09.28
カフェから沖縄料理まで全24ジャンル別
6月~8月の昨年対比売上動向まとめ
集計背景
POS+(ポスタス)では、2020年4月から計4回の調査レポートを通して、コロナ禍での飲食店全体の売上推移を発表してまいりました。しかし、一口に飲食店と言っても、その中にはさまざまな業種・ジャンルの店舗が含まれています。そこで、飲食店を4つの業種・24のジャンルに細分化し、それぞれの売上動向について調査することにいたしました。
今回の調査でPOS+(ポスタス)は、定期的に発表している月次・週次の売上推移に加え、緊急事態宣言解除後の6月から8月までの3カ月間の売上動向について、飲食店の業種・ジャンル別に集計し、その結果をとりまとめました。
【集計概要1】
集計内容:飲食店の4業種別昨対比の比較(2020年6月~8月)
集計対象:POS+のPOSレジを導入している飲食店の中で、以下の4業種に分類される店舗
・「食事系」:カレー、そば・うどん、ラーメン、食堂・定食、レストラン
・「軽食」:カフェ・喫茶
・「専門料理」:焼肉、韓国料理、寿司、お好み焼き、鉄板料理、ステーキ・ハンバーグ、フランス料理、中華料理、バー、海鮮料理、アジア・エスニック、イタリア料理、日本料理、しゃぶしゃぶ、その他西洋料理、沖縄料理
・「居酒屋」:和風居酒屋、洋風居酒屋
集計期間:2019年6月1日~2019年8月31日、2020年6月1日~2020年8月31日
集計手法:POSデータから該当期間の売上データを抽出して集計
【集計サマリ1】
すべての業種で、6月から7月にかけて売上が上昇し、7月から8月にかけて下降する山なりの動きを見せた。
8月の時点で最も売上が回復しているのは「食事系」の業種で昨対比71%、逆に回復が遅れているのは「居酒屋」の業種で昨対比52%に留まっており、業種の中では唯一全体平均を下回っている。
「居酒屋」の業種は7月から8月の落ち込み幅が-12ポイントで、業種の中で1番下がり幅が大きかった。8月に入ってから全国で感染者数が増加し、主要都市各地で独自の緊急事態宣言や飲食店への営業自粛要請が発令された影響を受けたと考えられる。
<6~8月 飲食店の4業種別昨対比の比較>
【集計概要2】
集計内容:飲食店の24ジャンル別昨対比平均(2020年6月~8月)
集計対象:集計概要1の店舗と同様 ※内訳をジャンル別に細分化して表記
集計期間:2019年6月1日~2019年8月31、2020年6月1日~2020年8月31日 集計
集計手法:POSデータから該当期間の売上データを抽出して集計
【集計サマリ2】
-
「食事系」に分類される「カレー」、「そば・うどん」、「ラーメン」などの客単価が1,000円台前後のジャンルは昨対比が高い。1人での利用がメインで利用客の滞在時間が短かいため感染リスクが低減されること、日常的によく利用されるジャンルであることが要因と考えられる。
-
「専門料理」に分類されるジャンルは、回復傾向が2極化している。回復上位のジャンルは「焼肉」、「寿司」、「お好み焼き」などで、利用客が各々で食べるため感染リスクが低減されること、家族で食事に行く場合に選ばれやすいジャンルであることが要因と考えられる。また、テイクアウトしやすい料理であることも回復に一役買っているのではないかと推察される。
-
「専門料理」の中で回復が鈍いジャンルには、「居酒屋」、「しゃぶしゃぶ」、「その他西洋料理」、「沖縄料理」などが挙がっている。「居酒屋」は営業時間自粛要請の影響が大きい。「しゃぶしゃぶ」は複数人で同じ鍋をつつくイメージがあり、「その他西洋料理」は大皿から取り分けて食べるイメージがあるため、各々で食べられる料理に比べると利用客が躊躇しているのではないかと推察される。
-
「沖縄料理」は6月と8月が全業種の平均を下回った。対象店舗の58%が沖縄県に集中しており、コロナ禍での観光客減少や8月の感染者数拡大が売上に影響した。また、「沖縄料理」は例年夏に売上を伸ばす傾向があり、それが昨対比の落ち込みにつながっている。
-
総括すると、利用客に「安全・安心(感染リスクが低い)」、「日常利用」、「家族での食事」というキーワードを想起させることが、回復の早い飲食店の共通項であると言えるのではないだろうか。
<6~8月 飲食店の24ジャンル別昨対比平均>
【集計概要3】
集計内容:飲食店の月次売上推移と週次売上推移
集計対象:POS+のPOSレジを導入している飲食店
集計期間:<月次>2019年2月1日~2019年8月31日、2020年2月1日~2020年8月31日<週次>2019年6月10日~2019年9月8日、2020年6月8日~2020年9月6日
集計手法:POSデータから該当期間の売上データを抽出して集計
【集計サマリ3】
売上昨年同月対比 エリア別
- 7月:売上昨対64% 客数昨対63%
全体の昨対比は6月に比べて7ポイント良化。「GO TO トラベル」キャンペーンの開始週は昨対比68%まで回復したが、その後一気に感染が拡大した影響で最終週には55%まで悪化。エリア別で見ると、関東地方のみが全国平均を割る結果で昨対比59%、全国平均差-5%となった。
- 8月:売上昨対61% 客数昨対62%
全体の昨対比は7月に比べて3ポイント悪化。前月と比較するとエリアによって差が顕著に表れた月だった。エリア別で見ると、九州・沖縄地方と中部地方の落ち込みが大きく、前月差はそれぞれ-15%、-12%となっている。逆に、北海道地方と関東地方は感染者数の増加にも関わらず前月からは微増となった。
<売上昨年同月対比 エリア別>
売上週次推移 エリア別
-
8/3に全国の1日あたり感染者数が過去最多の1,983人を記録。主要都市各地で独自の緊急事態宣言や飲食店への営業自粛要請が発令された。全体の昨対比は56%、九州・沖縄地方は46%まで落ち込んだ。
-
8/10週はお盆休みの効果が表れ、再びプラスの推移となった。全体の昨対比は66%、関東地方は68%で3月の自粛要請以降、最も良い回復状況であった。その他、近畿地方や中部地方といった主要都市で売上が伸長した。
-
8/17週はお盆明けの影響で一時的に売上が下降したが、全体で見るとその後は緩やかに回復してきている。8/31週に九州・沖縄地方と四国地方の売上推移が下がっているが、これは台風10号の影響を受けたものと思われる。
<売上週次推移 エリア別>
この記事をシェア
こちらの記事も読まれています
-
新型コロナウイルスにより大きく変化。「吉祥寺来街動機等調査2023」結果発表
2024.03.26
-
住みたい街で有名な吉祥寺駅や恵比寿駅は圏外に!CHINTAIユーザーが選んだ!リア住な街(リアルに住む街)ランキング
2024.03.11
-
「居酒屋」等、飲酒主体業態・計が回復傾向、外食市場調査(2024年1月度)
2024.03.08
-
テーマパークを超える、完全没入体験 世界初*のイマーシブ・テーマパーク「イマーシブ・フォート東京」 グランドオープン
2024.03.04
居抜き物件を探す - 注目物件
-
スケルトン VR
都営新宿線神保町・徒歩1分
1階 16.12坪 / 53.3㎡
賃料: 550,000円(税抜)
-
バー 居抜き VR
千代田線北千住・徒歩1分
2階 7.8坪 / 25.79㎡
賃料: 250,000円(税抜)
-
カフェ スケルトン VR
総武線飯田橋・徒歩3分
1階 17.02坪 / 56.28㎡
賃料: 380,000円(税抜)