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インバウンド客急増、予約18倍に。来月以降さらに増加見込み

2022.10.28

飲食店に予約・顧客管理システムの開発・提供などを行う株式会社TableCheckは、インバウンド客の日本国内の飲食店予約データを発表した。以下プレスリリースより抜粋。
 

入国者数の上限撤廃が発表された先月22日を境に外国人による予約が急増

 

2022年8月1日から10月23日までの日本を除く予約作成日時点集計・国別予約件数。ユーザーが予約した場所で国を判別、以下同

データ概要
集計対象 :予約システムTableCheckを利用する全国の飲食店約6,300店舗の予約データ
予約作成日データ:予約を受け付けた時点で予約をカウントして集計したデータ
来手予定日データ:来店予定日を起点に集計したデータ

 

サマリー
1.インバウンド客の予約、急増。入国規制緩和前の約18倍に
2.予約上位は、香港、米国、シンガポール、韓国、台湾の順位
3.インバウンド客は平日に来店増加傾向
4.インバウンド客のキャンセル率、全体平均の3倍

 

インバウンド客急増、予約18倍に。来月以降さらに増加見込み
インバウンド客のキャンセル率、全体の約3倍。対策必須

 

2022年8月1日から10月23日までの予約作成日時点集計・国別予約件数割合。ユーザーが予約した場所で国を判別、以下同

 2022年8月1日から10月23日までの来店予定日時点集計・国別予約件数割合

2022年8月8日から10月23日までの1店舗あたりの来店人数週平均推移

2022年8月8日から10月23日までの1店舗当たりの来店人数週平均と2019年同期比の推移を示した表

2022年8月1日から10月23日までのインバウンド客と全体平均キャンセル率推移

 

データ考察

先週の飲食店の客足は、40.0人/店・週で、前週比4.2%増となり、微増しました。全体の来店人数としては微増にとどまっていますが、押し上げ要因となっているのが、「インバウンド客の急増」です。

入国規制緩和で入国者数の上限撤廃が発表された先月22日を境に外国人による予約が急増。今年8月1日以降の「予約作成時点」で集計した予約データを見ると、8月15日に底を打ったインバウンド客の予約件数は9月22日から一気に増加をはじめ、10月23日(最新)のピークと比較すると約18倍にまで膨らんでいます。

入国規制緩和のニュースに対して反応が早かったのは、

1位 香港
2位 米国
3位 韓国
4位 台湾
5位 シンガポール

の5か国が、9月22日から10月23日の間の予約件数で上位5位を占めています。上位10位のうち6割がアジア圏が占め、ヨーロッパ圏は9位にランクインした英国のみでした。

さらに、インバウンド客の来店動向データを「来店予定日」集計でみてみると、日本人客が週末に増加する傾向にあるのに対し、インバウンド客は平日に来店する傾向が強く、ほとんどが観光として食事を楽しんでいる様子がうかがえます。

また、予約作成日集計のインバウンド客予約件数(9/22~10/23)が19088件なのに対し、予約来店日集計のインバウンド客予約件数(同)は6379件にとどまっており、まだ来店していないインバウンド客が多く存在することを示しています。来月以降さらにインバウンド客の来店が増加していくことが見込まれます。

インバウンド客が今後さらに来店人数を押し上げていくことに期待が膨らみますが、キャンセル率が高いという側面があることも認識しておかなければなりません。感染拡大局面や自粛要請がない期間はコロナ下であってもキャンセル率の全体平均はおおむね10%程度で推移してきました。

一方、インバウンド客によるキャンセル率は25~30%で推移しており、3人1人程度がキャンセルする傾向にあることも分かりました。これから年末に向けてインバウンド客だけでなく、日本人客もさらなる増加に向かう中、有効なキャンセル対策はもはや必須の状況といえるでしょう。

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