飲食店のダクト工事費用の相場
ダクト工事の費用は、工事内容やダクトの種類、依頼する業者によって大きく異なります。相場としては、数万円程度の軽微な工事から、数百万円かかる大掛かりな工事まで、非常に幅があります。
特に、焼肉店やラーメン店など、煙や匂いが大量に出る飲食店では、複雑な排気設備が必要となるため、工事費用は割高になる傾向があります。
そもそもダクトとは?
ダクトとは、飲食店の空気環境を整えるための「配管」です。店内の空気をコントロールする重要な役割を担っており、主に2つの目的で設置されます。
空調用ダクト | 排気・排煙用ダクト |
---|---|
エアコンとつながり、店内の温度を快適に保ちます。 | 厨房で発生する煙や油、匂いを効率的に店外へ排出します。 |
特に焼肉店や中華料理店など、煙や匂いが大量に出るお店には欠かせない設備です。
主なダクトの種類と役割
主なダクトの種類 | 役割 |
---|---|
SAダクト(Supply Air) | 空調機から店内へ空気を送り込む |
RAダクト(Return Air) | 空調機に店内の空気を送り出す |
OAダクト(Outdoor Air) | 屋外から店内へ空気を送り込む |
EAダクト(Exhaust Air) | 店内の排気をする |
SEAダクト(Smoke Exhaust Air) | 店内の排煙をする |
【場面別】ダクト工事費用が高くなるケース
ダクト工事は、主に「開店時」「修理・再整備時」「閉店時」の3つの場面で行われます。それぞれ、どのような場合に費用が高くなるのかを見ていきましょう。
飲食店の開店時
・新築やスケルトン物件で一からダクトを設置する場合 |
・ダクトを建物の屋上まで延長する場合 |
・各テーブルにダクトを設置する場合 |
新築や、内装設備が何もないスケルトン物件を借りた場合、ダクト設備が整っていないため、すべて一から工事する必要があります。また、ビルの高層階など、建物の屋上までダクトを伸ばす必要がある物件では、その分の工事費用が加算されます。一般的に、階数が1つ上がるごとに約20万円の費用が追加されると覚えておきましょう。
さらに、焼肉店のように各テーブルにダクトを設置するようなケースでは、ダクトの本数が増えるため、費用は高くなります。
修理や再整備時
・ダクトが故障して交換が必要な場合 |
・内装変更に伴いダクトの移設や変更が必要な場合 |
ダクトの老朽化や故障により、本体を交換する場合は費用がかさみます。また、店内のレイアウトを大きく変更する際は、ダクトもそれに合わせて移設や変更が必要になるため、費用が高くなります。
飲食店の閉店時
・物件をスケルトン状態に戻す必要がある場合 |
飲食店を閉店する際、賃貸契約によっては入居時の状態に戻す「原状回復工事」が義務付けられています。特に、「スケルトン状態に戻す」ことが求められている場合は、ダクトを含めたすべての内装や設備を撤去しなければなりません。この工事は非常に大掛かりになるため、費用が跳ね上がります。
経営が厳しい状況での閉店では、閉店時にも多額の費用がかかることを念頭に置いておく必要があります。
ダクト工事の費用を安く抑える方法
ダクト工事の費用は高額になりがちですが、いくつかのポイントを押さえることでコストを抑えることができます。
複数の業者から見積もりをとる
ダクト工事にかかる費用は、依頼する業者によって大きく異なります。複数の業者から相見積もりをとって比較検討することで、適正価格を把握し、費用を抑えることができます。
物件によってはオーナーによって施工業者が指定されている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。自由に選べる場合は、個人宅ではなく、飲食店のダクト工事に特化した業者を選ぶのがおすすめです。
物件のダクト設置基準を正しく把握する
物件にはそれぞれ、ダクトの種類や設置に関する基準があります。開業前に、どのようなダクトが必要で、どのような基準があるのかをしっかりと把握しておきましょう。
例えば、ビルの一室で屋上までの排気が義務付けられている場合、その工事は必須です。しかし、物件によっては屋上までダクトを伸ばす必要がない場合もあります。「実は不要だった」とならないように、専門業者に事前に確認することが重要です。
「居抜き売却」を活用する
ダクトを含めた内装や設備を残したまま、次のオーナーへ引き継ぐ「居抜き売却」を活用することで、費用を大幅に抑えられます。
現オーナー:原状回復工事やスケルトンに戻す工事が不要になるため、閉店時費用を抑えられる。 新オーナー:ダクトの設置工事費用が安く済む。
居抜き売却とは、ダクトを含む店舗の内装や設備をそのまま残して売却することです。これにより、退去時に高額な原状回復工事やスケルトン戻しの工事が不要となり、大幅なコスト削減につながります。ただし、売却には物件の貸主の承諾が必須です。トラブルを避けるためにも、事前にしっかり相談しておきましょう。
もし飲食店の移転・閉店をお考えなら「店舗買取り.com」
前述迄の通り、ダクト工事の費用は高額になりがちです。にも関わらず、すでにダクト設備をしっかりと整えておられる飲食店様が仮に物件を手放すことになった場合、原状回復を行わなければなりません。
もし移転や閉店を考えているなら、「居抜き売却」を活用することで、多額の費用がかかるダクト工事を回避できます。居抜き売却は、経営が苦しい状況でも余計な経費をかけずに閉店するための有効な手段です。
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居抜き売却をする事で、移転・閉店時の高額な原状回復工事が不要になり、経営の負担を減らせます。また、貸主との交渉や「造作譲渡契約書」の作成など、専門的な手続きも代行してくれるため、安心して任せることができます。10万人以上の出店希望者が登録する「居抜き店舗.com」と連携し、最適な売却先を見つけてくれる点も魅力です。
居抜き売却を相談する費用を抑えて賢くダクト工事を進めましょう!
ダクト工事の費用は、工夫次第で安くできます。本記事でご紹介した高額になるケースや、費用を抑えるポイントを参考に、安定した飲食店経営を目指してください。
また、もし移転や閉店を検討されているなら、「居抜き売却」という選択肢があります。これなら、多額の費用がかかるダクト工事を避け、新たなスタートを切るための資金を残せます。
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