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重飲食と軽飲食の違いは?重飲食の定義から居抜き売却を成功させる手順を解説

2025.12.03

重飲食とは?定義・軽飲食との違いから、居抜き売却を成功させる全手順まで徹底解説
【保存版】重飲食とは?定義・軽飲食との違いから、居抜き売却を成功させる全手順まで徹底解説

店舗物件を探す中で「重飲食不可」という言葉を目にする事はありませんか?

「重飲食」とは、飲食業界で使われる業態分類の一つですが、法律で明確な定義が定められていないため、その境界線は非常に曖昧です。この曖昧さが、開業時の物件探しや、閉店時の売却・撤退を難しくする要因となっています。

特に、煙や油を多用する重飲食の店舗は、長年の営業による汚れや設備の老朽化により、閉業時の原状回復工事が高額になりがちという大きな悩みを抱えています。

本記事では、重飲食の正確な定義から軽飲食との違い、そしてなぜ開業許可が下りないケースが多いのかを徹底解説します。さらに、重飲食店舗のオーナー様が最も賢く、負担を少なく店舗を売却できる「居抜き売却」を成功させるための具体的な手順をご紹介します。

【基本】「重飲食」とは?軽飲食との決定的な違い

【基本】「重飲食」とは?軽飲食との決定的な違い

まずは、重飲食と軽飲食の定義と、その境界線が曖昧になる理由を理解しましょう。

重飲食の定義と代表的な業種

重飲食とは、煙・におい・油などが多く出る、本格的な調理を伴う料理を提供する業種を指します。

これらの業態は、調理過程で大量の排煙や油分が発生するため、建物に大規模な排気ダクト、厨房設備、そして排水設備(グリストラップ)の設置が不可欠となります。

また、場合によっては一般的なレストランやお寿司屋さんであっても、調理規模や必要な設備の種類によって重飲食に分類されることがあります。

焼肉、焼き鳥 大量の煙とにおい。高性能な排気ダクトが必須。
ラーメン、中華料理 油、におい、火力が必要。排水設備への負荷も大きい。
お好み焼き、ステーキ、カレー 油やにおいが強く、本格的な厨房設備が必要。

軽飲食の定義と代表的な業種

軽飲食とは、大々的な調理が不要で、煙・におい・油などがほとんど出ない料理・飲み物を提供する業種です。

カフェ、喫茶店 ドリンクがメイン。軽食も「温めるだけ」「具材を切るだけ」などシンプルな工程。
バー、スナック 飲み物がメインで、簡単な乾き物や調理を伴わない料理が中心。

重飲食と軽飲食の「境界線」はなぜ曖昧なのか

重飲食と軽飲食の分類には、法律で定められた明確な判断基準は存在しません。判断は、主に物件の貸主(オーナー)や建物の管理規約、そして導入される厨房設備の規模によって個別に決められます。

そのため、下記のようなイレギュラーなケースも発生します。

・参考例1:同じラーメン店でも判断が変わるケース

店舗ですべての調理を行う場合は重飲食、工場で調理済みのスープや麺を仕入れ、温め・盛り付け程度の加工のみを行う場合は軽飲食と判断される可能性があります。

・参考例2:カフェでも重飲食になるケース

高性能な自家焙煎機やピザ用の石窯など、特殊かつ大規模な設備を導入する場合は重飲食と分類されることがあります。

物件によっては、重飲食と軽飲食の間を取った「飲食」という基準(本格的な調理は必要だが、煙やにおいが比較的少ない居酒屋や一般的なレストランなど)を設けているケースもあります。開業前に、提供メニューと必要な設備を貸主と綿密に相談することが不可欠です。

なぜ「重飲食不可」が多い?開業許可が下りない主な理由

なぜ「重飲食不可」が多い?開業許可が下りない主な理由

多くの物件で重飲食の営業が制限されるのは、主に以下の4つの理由からです。

重飲食不可となる4つの主な理由

1:近隣トラブルの発生を防ぎたいから

重飲食は、においや煙が店舗内だけでなく、周辺の住宅や他店舗に影響を与えるリスクが非常に高いです。貸主は、入居後の騒音や悪臭による近隣住民とのトラブルを回避したいと考えます。

2:建物や外観に影響を与えたくないから

大規模な排気ダクトを設置するために、建物の壁に大きな穴を開ける必要があります。貸主の中には、「建物の構造を変えたくない」「外観を損ないたくない」といった理由で工事を拒否するケースがあります。

3:構造上、十分な設備を整備できないから

物件の構造自体が、重飲食に必要な強力な排気・排水設備を支えられない、あるいは設置スペースがない場合があります。特に、雑居ビルの上階や築年数の古い物件ではこの問題が発生しやすいです。

4:設備容量(電力)の制約があるから

ラーメン店の製麺機や強力な厨房機器などは、大きな電力を消費します。物件に引き込まれている設備容量(物件で使用できる総電力)を超えてしまう場合、必要な設備を稼働させることができず、開業許可が下りません。

例外的に開業許可が下りるケースでの交渉術

物件の基準は曖昧なため、工夫次第で例外的に許可が下りるケースもあります。

調理方法の工夫:
すべての調理を店舗で行わず、一部をセントラルキッチンなどに依存するなど、店舗での排煙量を減らす提案をする。
高性能設備の導入:
通常の排気設備だけでなく、高性能な脱臭機や消煙装置を導入し、近隣トラブルのリスクを積極的に低減させることを貸主に提案する。

開業許可を得るためには、貸主の懸念を払拭するための具体的な対策を提示し、誠意をもって交渉することが重要です。

【撤退・売却】重飲食店舗に特有の注意点

【撤退・売却】重飲食店舗に特有の注意点

重飲食店舗は、開業時だけでなく、閉店・売却の際にも特有の注意点があります。

高額になりがちな「原状回復工事」の費用とリスク

店舗を退去する際、オーナー様は物件を入居前の状態に戻す原状回復工事を行う必要があります。

重飲食の店舗は、長年の営業で床や壁、そして特にダクトやグリストラップに油汚れやにおいが深く蓄積しています。これらの汚れは簡単に落ちず、専門業者による徹底した清掃や、ダクト・配管の一部交換が必要になるため、軽飲食の店舗と比べて原状回復費用が大幅に高額になる傾向があります。

売却活動は「設備の状態」を最重要視して行う

居抜き売却で次のオーナーが決まったとしても、その設備が壊れていたり、不衛生だったりすれば、トラブルの原因になります。特に、重飲食で最も消耗する排気ダクトと排水設備(グリストラップ)の整備状態は、買い手が最も気にするポイントです。

円滑な売却のためには、事前に設備の動作確認と清掃を徹底し、状態を正直かつ正確に次のオーナーに伝えることが成功の鍵となります。

設備や内装を「残せる」居抜き売却が最善策

重飲食店舗の閉店・売却を検討するなら、「居抜き売却」が最も賢明な選択肢です。居抜き売却とは、内装や厨房設備、ダクトなどの設備を残したまま次のオーナーに店舗を引き渡す方法です。居抜き売却には下記のようなメリットがあります。

原状回復の負担を軽減:
高額になりがちな解体・清掃コスト(数百万円規模)が不要になり、費用と時間が大幅に削減できる。
同じ重飲食業種に選ばれやすい:
「重飲食不可」の物件が多い中、設備が整っている物件は同業種からの需要が高く、早期の売却につながる。
造作譲渡の可能性がある:
設備や内装を次のオーナーに有償で引き渡せる(造作譲渡)場合があり、売却益が得られる可能性がある。

重飲食店舗の「居抜き売却」を成功させる3つの重要ポイント

居抜き売却のメリットを最大限に活かし、トラブルなく売却を完了させるために、以下の3つのポイントを必ず押さえましょう。

1:設備・機器の状態(ダクト/グリスト)の徹底確認と整備

次のオーナーに引き継ぐ設備の状態を、売却前に必ず確認しましょう。

油汚れが溜まりやすいダクトやグリストラップは、悪臭や水漏れ、火災の原因にもなります。これらの整備が行き届いていないと、買い手が購入を躊躇したり、大幅な値引き交渉の材料にされたりします。

売却を円滑に進めるためにも、事前に専門業者による清掃や点検を済ませておくことが、結果として売却の成功率と価格を高めます。

2:「造作譲渡契約」の範囲と責任の所在の明確化

内装や設備を有償で譲渡する造作譲渡を行う場合は、譲渡する品目リスト、価格、そして責任の所在を明確にした「造作譲渡契約」を旧オーナー・新オーナー間で締結する必要があります。

例えば、譲渡後に設備に不備が見つかった場合、修理費をどちらが負担するのかを曖昧にしておくと、高額なトラブルに発展します。専門的な知識が求められるため、契約書の作成は居抜き売却に精通した専門業者のサポートを受けるべきです。

3:重飲食の居抜き売却に特化した専門業者の選定

居抜き売却は、単なる店舗の仲介ではありません。物件の貸主からの居抜き売却の許可、複雑な造作譲渡契約の締結、そして重飲食に対応できる買い手を探すための高度な専門知識と交渉力が求められます。

重飲食店舗の居抜き売却を成功させるためには、その複雑さを理解し、豊富な実績を持つ居抜き売却に特化した専門業者に依頼することが最も確実です。トラブルを未然に防ぎ、適正価格での売却をサポートしてくれます。

重飲食店舗の売却には「店舗買取り.com」がおすすめ

重飲食店舗の移転・閉業は、時間とコストとの戦いになります。飲食店の撤退にかかるオーナー様の負担を最小限に抑えるためのサービス「店舗買取り.com」を利用すれば、時間とコストを削減したスムーズな撤退が可能になります。

重飲食店舗の売却には「店舗買取り.com」がおすすめ

業界初!「売却手数料0円」でコストを最小限に

「店舗買取り.com」では、売却手数料0円でサービスを利用できます。

高額になりがちな原状回復工事費に加え、仲介手数料までかかってしまうと、オーナー様の負担は非常に大きくなります。この手数料をゼロにすることで、撤退にかかる費用を大幅に抑え、手元に残る金額を最大化します。

テナント貸主との交渉も代行。オーナー様の負担を徹底軽減

閉店時に必要な「原状回復義務」の範囲や、居抜き売却の許可を得るためのテナント貸主との交渉は、非常に専門的で精神的な負担も大きくなります。

「店舗買取り.com」は、これらの煩雑な申請や手続き、貸主との直接交渉を代行し、居抜き売却の知識がないオーナー様でも安心して撤退できるようサポートします。

豊富な実績と「居抜き店舗.com」との連携で早期の買い手を見つける

「店舗買取り.com」は、3,500件を超える豊富な居抜き買取りの成約実績が強み。さらに、買取り先を見つけるための専門サイト「居抜き店舗.com」を運営し、その会員数は11万人を超えています。そのため、重飲食の設備を求めている理想的な新しいオーナーを迅速に見つけることが可能です。

また、設備や機器の売却の際には、スタッフと買取り希望者が一緒に内見を行うため、設備の状態を正確に伝え、不利な条件での売却やトラブルを未然に防止します。

【まとめ】ポイントを押さえて重飲食の居抜き売却を成功させよう

重飲食と軽飲食の基準は曖昧ですが、においや油による近隣トラブルのリスク、そして閉業時の原状回復コストの高さという共通の課題があります。

重飲食店舗のオーナー様にとって、時間と費用を最小限に抑えて撤退するための最善の策は、居抜き売却。そして居抜き売却を成功させるには、設備の整備と、貸主・買い手との複雑な交渉を円滑に進めるための専門業者の力が不可欠です。

「店舗買取り.com」は、業界初の「売却手数料0円」で、あなたの店舗売却・撤退を強力にサポートします。コストを抑えて、早期に、そして安心して店舗を売却したいオーナー様は、ぜひお気軽にご相談ください。

居抜き売却を相談する

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