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【2026年最新】インバウンド需要の変化と飲食店が狙うべきターゲット戦略

2026.07.21

7月15日に日本政府観光局(JNTO)が発表した2026年6月の訪日外客数推計値は314万8,600人となり、前年同月比で▲6.8%(▲22万9,385人)の減少となりました。ニュースの見出しでは軒並み中国の落ち込みが強調されていますが、インバウンド市場全体が失速していると判断するのは早計です。

個人経営の飲食店だからこそできるデータに基づいた柔軟なターゲット戦略と、今後のインバウンド集客を成功させる視点をご紹介します。

1. データが語る中国減少の裏にある多角化の物語

晴れた日の浅草の仲見世通りと、多く行きかう各国の観光客
インバウンド観光客で賑わう浅草の仲見世通り

2026年6月の訪日外客数は全体で減少しましたが、国別に見ると市場が特定の国への依存から多角化へと移行していることがはっきりとわかります。

① 中国単独の急落と他国・地域の実質的な成長

2025年6月には79万8,001人だった中国からの訪日客は、2026年6月には34万700人へと急減しました。1年で▲45万7,301人(▲57.3%)という大幅なマイナスです。

しかし、総数の減少幅(▲22万9,385人)よりも、中国単独の減少幅の方がはるかに大きいという事実に注目すべきです。つまり、 中国以外の国・地域をすべて足し合わせると、実は前年同月比で+22万7,916人(+8.8%)の増加となっています。

② 新たなターゲット層 中東・インド・北欧などが二桁成長

中国以外の主要な国・地域を見ると、軒並み好調に推移しています。以下は主な国・地域の伸び率です。

国・地域 前年同月比の伸び率
中東地域 +29.7%
インド +26.1%
北欧地域 +20.6%
スペイン +12.9%
英国 +8.0%
ロシア +7.1%
イタリア +6.8%
マレーシア +6.4%
カナダ +5.8%

これまでインバウンド市場において存在感が薄かった市場が着実に育ってきています。中国減速イコールインバウンド失速という単純な図式にとらわれず、自店の商圏にどの国籍の旅行者が増えているのかを見直すことが重要です。

③ 万博の反動減という誤解

2025年に開催された大阪・関西万博の反動で今年は苦戦しているのではないかという見方もありますが、数字を見る限りその根拠は薄いです。万博期間中(4~10月)の前年同月比の平均は+15.7%であったのに対し、それ以外の期間(1~3月、11~12月)は+17.0%でした。万博が総数を特別に押し上げていた形跡は見当たらず、構造的なインバウンド需要は依然として底堅いと言えます。

2. インバウンドの一番満足した日本食トレンドの変化

訪日外国人が日本で楽しみにしている食事の好みも、国によって、そして年々変化しています。過去の消費動向調査データから、見逃せないトレンドの変化を紐解きます。

  • 中国市場は寿司・ラーメンから肉料理へシフト
    中国からの旅行者が一番満足した日本食として肉料理(焼肉・ステーキ・しゃぶしゃぶ等)を選んだ割合は、2015年の16.9%から右肩上がりで伸び続け、2023年にはトップの41.1%に達しました。一方で、寿司の支持率は14.3%から11.6%へ低下し、ラーメンもピーク時から下がっています。
  • 欧州・インド市場ではラーメン人気が急上昇
    2015年と2023年を比較すると、インドではラーメン人気が11.0%から22.8%へ、フランスでも11.6%から23.5%へと、いずれも約2倍に跳ね上がっています。
  • ロシアでは寿司人気が急落
    ロシアにおいて、2019年には33.3%あった寿司の支持率が、2023年には13.8%と半分以下に急落しており、国ごとの好みの変化が顕著に表れています。

最新トレンドは民間データで補強可能

観光庁の訪日外国人消費動向調査における詳細な日本食ランキングは2024年をもって終了しました。しかし、2025年以降の最新トレンドは民間データを活用することで正確に把握できます。

例えば、飲食店予約プラットフォームであるTableCheck(テーブルチェック)が定期公開しているインバウンド予約データなどを参照すると、国籍別の予約割合やリアルタイムな飲食消費の動きが可視化されています。こうした実際の予約動向や、野村総合研究所(NRI)等のシンクタンクが発表するレポートを組み合わせることで、より精度の高いメニュー開発や集客施策が可能になります。

まとめ 変化するインバウンド需要と飲食店開業のポイント

インバウンド市場は特定の国に依存するフェーズから、多様な国籍の旅行者が訪れる多角化のフェーズへと移り変わっています。自店の商圏に訪れる旅行者の国籍と、彼らが求めている食のトレンドをマッチさせることが、これからの飲食店経営における最大の勝機となります。

新たなターゲット層に向けた業態転換や、新規でのインバウンド向け店舗の出店をご検討の際は、初期費用を大幅に抑えられる 居抜き物件の活用がおすすめです。浮いた資金を、多言語対応のタッチパネル導入や、ターゲット国に合わせたプロモーション費用に充てることで、より強固なインバウンド戦略を描くことができます。

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※本記事内のデータおよび情報は、アセンティア・ホールディングスによるプレスリリース(訪日外国人消費動向調査に関する分析レポート)より引用・一部抜粋して作成しています。

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