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板橋区で飲食店を開業!都心への玄関口と人情商店街が育む「住み続けたい街」

2025.12.25

石神井川
石神井川

池袋という巨大ターミナルを背後に控え、「東京の北の玄関口」としての役割を担う板橋区。日本一の長さを誇る商店街や、都内有数のマンモス団地を擁し、圧倒的な「生活者の数」「地域コミュニティの強さ」が特徴のエリアです。この「抜群の利便性」と「庶民的な親しみやすさ」のバランスこそが板橋区最大の魅力であり、飲食店にとってはリピーターを獲得しやすい堅実な市場を形成しています。

賑やかな商店街での食べ歩き需要、帰宅途中のビジネスパーソンの胃袋を満たす晩酌需要、ファミリー層の団欒(だんらん)需要など、ターゲットを明確にした出店が成功の鍵となります。

この記事では、飲食店開業を検討されている方に向けて、板橋区の独自の魅力と、ビジネスチャンスを広げるヒントを紹介していきます。

板橋区の特徴

東洋一のマンモス団地・板橋区高島平団地
東洋一のマンモス団地・板橋区高島平団地

板橋区の市場は、「商店街中心の商業圏」「大規模な住宅団地圏」という、生活に密着した二つの軸で成り立っています。

区の南側、大山・板橋エリアは、池袋からの帰宅動線上にあり、強力な商店街文化が根付く「高密度商業型」の市場です。対照的に、高島平・成増などのエリアは、大規模団地や整備された住宅街が広がり、ファミリー層が中心の「郊外居住型」の生活拠点です。 この「生活密着型」の市場を理解することが、板橋区での成功の鍵となります。観光客相手の一見客狙いではなく、地域住民に愛され、日常使いされる「安くて旨い」あるいは「コスパが高い」店舗が、長く強い支持を得る傾向にあります。

板橋区の人たち

年齢層 20代の若者、50代のシニア層
世帯構成 単身世帯・夫婦が多い
人口 583,969
世帯数 340,558世帯

板橋区は、物価や家賃相場が比較的リーズナブルでありながら都心へのアクセスが良いため、単身者から子育て世帯まで幅広い層が暮らしています。大山や板橋駅周辺では、単身者や共働きカップル向けの「ちょい飲み」需要テイクアウト需要が高く、高島平や常盤台エリアでは、週末に家族で食事を楽しめる飲食店が人気です。また、「町中華」「大衆酒場」など、気取らない店が愛される土壌があり、日常の延長線上にある飲食店へのニーズが非常に高いエリアです。

※板橋区ホームページ「世帯数・人口」(2025年12月1日現在)

※板橋区ホームページ「年齢別人口表」(2025年12月1日現在)

※板橋区ホームページ「令和2年国勢調査報告」

板橋区の飲食店傾向

上板南口銀座商店街
上板南口銀座商店街

どんな飲食店が多い?

居酒屋:約21%

板橋区の飲食シーンの主役。仕事帰りに気軽に立ち寄れる赤提灯や大衆酒場が密集しています。特に大山や板橋駅周辺では、ハシゴ酒を楽しむ文化が根付いています。

カフェ・喫茶店:約10%

板橋区は、昭和の面影を残すレトロな「純喫茶」と、古民家や倉庫を改装したお洒落な「リノベーションカフェ」が共存するエリアです。観光地のような華やかさよりも、地域住民の生活に寄り添ったアットホームな店舗が多く、価格もリーズナブル。買い物帰りの休憩や、モーニング利用など、気兼ねなく過ごせる「居心地の良さ」が最大の特徴です。

中華料理(町中華):約7%

板橋区は「しっとりチャーハン」の聖地としてメディアに取り上げられるなど、地域に根ざした「町中華」が非常に多いのが特徴です。昭和レトロな雰囲気と共に、ボリューム満点の定食を提供する店が人気です。

ラーメン:約7%

主要街道(中山道、川越街道)沿いや駅周辺には実力派のラーメン店がひしめき合っており、激戦区となっています。学生や労働者の胃袋を支える濃厚系から、ファミリー向けのチェーン店まで幅広いです。

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板橋区周辺の飲食店の値段相場

ランチ帯: 800~1,000円
ディナー帯: 2,000~3,000円

※食べログ調べ

板橋区の店舗物件の相場

実際に当社で取り扱った板橋区の居抜き飲食店物件のイメージ写真
板橋区の居抜き飲食店物件

これまで「居抜き店舗.com」に掲載した物件調べでは、板橋区内の主要駅から徒歩10分圏内、1階路面店&15坪以下の物件の平均家賃相場は以下のような結果です。

駅名 平均賃料
中板橋駅 14.0万円
大山駅 17.5万円
成増駅 18.7万円
東武練馬駅 13.2万円
ときわ台駅 13.2万円

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新規オープン情報

2025年12月現在、「居抜き店舗.com」における板橋区内の成約事例は32件

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板橋区の地理と交通

東武東上線・大山駅踏切
東武東上線・大山駅踏切

板橋区にある路線・駅

板橋区は、池袋へのアクセスを主軸とした「縦の交通網」が非常に発達しています。

東武東上線(大山・ときわ台・成増など)は、池袋へ直結し、区内を横断する大動脈です。都営三田線(板橋区役所前・高島平など)は、大手町や日比谷などのビジネス街へダイレクトにアクセス可能で、公務員やオフィスワーカーの居住率を高めています。また、JR埼京線(板橋駅)を使えば、新宿・渋谷方面へも短時間で移動可能です。 この「都心への近さ」が、職住近接を求める層を引きつけてやみません。

バスや車の交通

中山道(国道17号)川越街道(国道254号)、首都高速5号池袋線が走っており、車での移動も便利です。ロードサイドにはファミリーレストランや回転寿司チェーンなどの大型店が多く、駐車場完備の店舗需要も旺盛です。また、国際興業バスが区内を網の目のように走っており、駅から離れた住宅地からの集客もバス広告などが有効に機能します。

街レポ|主要駅のお役立ちレポート

大山駅

大山駅前の様子
大山駅

板橋区を代表する商店街「ハッピーロード大山商店街」と「遊座大山商店街」があり、雨の日でも傘をささずに買い物ができるアーケードが魅力。再開発も進んでいますが、昔ながらの惣菜店や個人経営の居酒屋が元気で、食べ歩きグルメの聖地としても知られています。

名称 大山駅
路線 東武東上線

中板橋駅

中板橋駅前周辺の様子
中板橋駅

中板橋は、昔ながらの商店街を中心に広がる穏やかな雰囲気の住宅街です。「なかいたへそ祭り」や石神井川沿いの桜並木が有名で、駅周辺にはスーパーや地域密着型の飲食店も多く出店しており、住みやすい街であると言えます。

名称 中板橋駅
路線 東武東上線

成増駅

成増駅前の様子
成増駅前

東武東上線と東京メトロ有楽町線・副都心線(地下鉄成増駅)が利用可能で、渋谷・横浜方面へのアクセスも抜群。「モスバーガー発祥の地」としても有名で、駅周辺には飲食店が充実。北口・南口ともに商店街と住宅地がバランスよく広がっています。

名称 成増駅
路線 東武東上線

東武練馬駅

東武練馬駅前の様子
東武練馬駅前

東武練馬は、駅北側が板橋区、南側は練馬区となっており区の境に面している街です。居酒屋・中華・イタリアンなど幅広い業態が多く出店する商店街や商業施設があり、グルメも買い物も楽しめます。駅南側には陸上自衛隊の練馬駐屯地があり、演奏会などのイベントが開催されることもあります。

名称 東武練馬駅
路線 東武東上線

ときわ台駅

ときわ台駅前の様子
ときわ台駅前

「板橋の田園調布」とも呼ばれる、整備された美しい街並みが特徴。ロータリーを中心に放射状に道路が伸び、落ち着いた雰囲気の住宅街が広がります。こだわりのパティスリーや、隠れ家的なレストランなど、客単価が高めの店舗も受け入れられやすいエリアです。

名称 ときわ台駅
路線 東武東上線
板橋区にある駅の街レポを見る

板橋板橋区役所前大山志村坂上下赤塚新板橋東武練馬ときわ台中板橋成増

板橋区にある駅の店舗物件を探す

板橋板橋区役所前板橋本町大山上板橋志村坂上志村三丁目下赤塚新板橋新高島平高島平地下鉄成増東武練馬ときわ台中板橋成増|西高島平|西台蓮根|本蓮沼

板橋区を走る路線から店舗物件を探す

東武東上線都営三田線JR埼京線有楽町線副都心線

板橋区の文化(カルチャー)

板橋宿・板橋
板橋宿・板橋

板橋区の歴史と文化

板橋区は、江戸時代に日本橋から京都へ向かう中山道の最初の宿場町「板橋宿」として栄えた歴史を持ちます。旅人の無事を祈る縁切榎(えんきりエノキ)などの史跡が点在し、古くから「人や物資が行き交う拠点」としての役割を担ってきました。戦後は都内有数の住宅地として発展しましたが、この「宿場町としてのもてなしの心」と、高度経済成長期に育まれた「団地・商店街の相互扶助の精神」が融合し、独自の「人情文化」を形成しています。

気取らない庶民的な雰囲気が街全体を包んでおり、住民は「安くて良いもの」「作り手の顔が見えるサービス」を何より好みます。そのため、高級フレンチや格式高い料亭よりも、日常的に通える定食屋、店主との会話が楽しめる居酒屋、子ども連れでも気兼ねなく入れるカフェなどが、地域文化の一部として深く愛される傾向にあります。

板橋区の名物と文化

両国国技館
大山駅付近の街並み
B級グルメとせんべろ文化 「安くて旨い」は板橋区民の共通言語です。大山や板橋駅周辺の「せんべろ(千円でべろべろに酔える)」文化に加え、メディアでも度々特集される「しっとり系チャーハン」などの町中華、そして昔ながらのコッペパンやメンチカツなど、飾らない美味しさが支持されています。
絵本のまち イタリア・ボローニャ市と友好都市であり、「いたばしボローニャ絵本館」があることから、絵本やカフェを絡めた親子向けのコンセプトも親和性が高いです。
工業と職人 印刷業や精密機械などの町工場が多く、工場ランチ需要や、夜の工員・会社員の宴会需要が底堅く存在します。

板橋区の商業施設・みどころ

ハッピーロード大山商店街
ハッピーロード大山商店街

商店街(飲食店街)

ハッピーロード大山商店街

板橋区を象徴する、全長560mの巨大アーケード商店街です。「一生づきあいします」をキャッチコピーに、約200店舗が軒を連ねます。雨天でも集客力が落ちず、食べ歩きイベントや地域通貨の導入など、常に新しい取り組みを行う活気ある商圏です。

名称 ハッピーロード大山商店街
住所 板橋区大山町5-9、49-1、54辺り
中板橋商店街(なかいた)

板橋区の「へそ(中心)」を自称する、東武東上線中板橋駅周辺の商店街。石神井川の桜並木への入り口でもあり、春には多くの花見客で賑わいます。個人経営のこだわりある飲食店が多く、地域住民の胃袋を支えています。

名称 中板橋商店街
住所 板橋区中板橋15-3
遊座大山商店街

ハッピーロードの反対側、板橋文化会館や区役所方面へ伸びる商店街です。こちらはアーケードがなく開放的な雰囲気で、ビジネスパーソンのランチ需要や、夜の居酒屋需要が高いエリアです。チェーン店と個人店がバランスよく共存しています。

名称 遊座大山商店街
住所 板橋区大山東町25-12
なりますスキップ村商店街

東武東上線成増駅北口を出てすぐに広がる、地域密着型の商店街です。「スキップ村」の愛称で親しまれ、大手チェーン店と昭和レトロな個人店が混在する賑やかな通りです。駅利用者や周辺の学生、ファミリー層が昼夜問わず行き交い、テイクアウトやランチ需要も旺盛。夏の「成増阿波おどり」の会場としても知られ、凄まじい熱気に包まれます。

名称 なりますスキップ村商店街
住所 板橋区成増2丁目
いたばし花火大会
いたばし花火大会
祭りと行事
いたばし花火大会

荒川河川敷で開催される、区内最大規模のイベント。対岸の戸田市と同時開催され、両岸合わせて約1万3000発が打ち上がります。関東最長級の「大ナイアガラの滝」は圧巻。最寄りの高島平駅や浮間舟渡駅周辺の飲食店は、予約やテイクアウトで一年で最も忙しい日となります。

名称 いたばし花火大会
会場 荒川河川敷
板橋区民まつり

毎年10月にグリーンホール前道路や公園を使って開催される、区民の手によるお祭り。パレードや阿波踊り、全国各地の県人会による物産展が行われ、2日間で約40万人が訪れます。地域密着型の飲食店が出店を出すチャンスでもあります。

名称 板橋区民まつり
会場 板橋区立グリーンホール前道路及び周辺(板橋区栄町36番ほか)
なかいたサマーふぇす(旧へそ祭り)

板橋区の真ん中(へそ)にあることにちなみ、お腹に顔を描いて踊るユニークな「へそ踊り」が名物のお祭り。そのユーモラスな様子はSNSなどでも話題になり、遠方からの見物客も訪れます。商店街全体が盛り上がる夏の風物詩です。

名称 なかいたサマーふぇす(旧へそ祭り)
会場 板橋区中板橋15-3付近
成増阿波おどり大会

毎年8月上旬に成増駅周辺で開催される、板橋区の夏を彩る風物詩です。地元の連(踊り手グループ)を中心に、高円寺や徳島からの招待連も参加し、鉦や太鼓の音とともに商店街を練り歩きます。開催日は周辺の飲食店も店頭販売を行うなど、街全体がお祭りムード一色に染まります。

名称 成増阿波おどり大会
会場 成増駅周辺商店街(スキップ村など)
乗蓮寺(東京大仏)
乗蓮寺(東京大仏)
観光名所
板橋区立熱帯環境植物館(グリーンドームねったいかん)

東南アジアの熱帯雨林を再現したドーム型植物館。地下にはミニ水族館もあり、親子連れに大人気のスポットです。施設内のカフェや、周辺のランチスポットへの需要が通年で安定しています。

名称 板橋区立熱帯環境植物館
住所 板橋区高島平8丁目29−2
乗蓮寺(東京大仏)
  

赤塚エリアにある由緒あるお寺で、高さ13mの巨大な青銅製の「東京大仏」が鎮座しています。初詣や散策スポットとして人気があり、周辺の静かな環境を活かした和カフェや蕎麦店などは、参拝客の休憩場所としてポテンシャルがあります。

名称 乗蓮寺
住所 板橋区赤塚5丁目28ー3
石神井川の桜並木
  

中板橋から加賀エリアにかけての石神井川沿いは、春になると1,000本を超える桜が咲き誇る都内有数の名所です。川沿いの遊歩道は散策に最適で、桜の季節には川沿いの飲食店やテイクアウト可能なカフェに多くの人が訪れます。

名称 石神井川の桜並木
住所 板橋区中板橋ほか
板橋区役所
板橋区役所
行政施設
板橋区役所

板橋区役所では、飲食店を開業する際に必要な食品衛生法に基づく営業許可に関する相談や、必要な書類の提出手続きを行うことができます。また、区役所内の保健所(生活衛生課)では、食品衛生責任者の資格確認や、施設の構造・設備が基準を満たしているかの検査も実施しています。地域のニーズに合ったサービス展開のためにも、区役所の提供する最新の統計や情報を活用することが重要です。

なお、板橋区役所本庁舎は2015年に新庁舎がオープンしており、隣接する板橋区立板橋第一中学校跡地周辺など、板橋区域のさらなる活性化が進んでいます。

名称 板橋区役所
住所 板橋区板橋2-66-1
板橋消防署ほか
  

板橋区内には板橋消防署をはじめ、志村の計2つの消防署があり、火災予防や防災対策を担っています。店舗の規模や用途によっては防火管理者を選任する必要があり、板橋消防署などの所轄消防署では、防火管理者選任届や消防計画の届出を受け付けています。厨房設備や内装の防火基準についても事前に相談することが推奨されます。

飲食店開業の際は、店舗の所轄消防署で手続きを行ってください。

名称 板橋消防署
住所 板橋区板橋2-60-15
板橋警察署ほか
  

板橋区内には、板橋警察署のほか、志村・高島平の合計3つの警察署が存在します。特に板橋警察署は「旧中山道板橋宿」の近くに位置しており、歴史あるエリアの治安を守っています。飲食店を開業する際、特に深夜における酒類提供を伴う営業(深夜酒類提供飲食店営業)や、特定の業態を検討する場合には、保健所の許可とは別に、所轄の警察署への届出が必要となる場合があります。

飲食店開業の際は、店舗の所轄警察署で手続きを行ってください。

名称 板橋警察署
住所 板橋区板橋2-60-13
板橋税務署ほか
  

飲食店を開業した際には、所轄の税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」や、節税メリットのある「所得税の青色申告承認申請書」などの提出が必要です。板橋税務署は板橋区役所や板橋消防署・警察署が集まる行政エリアに位置しており、手続きをまとめて行いやすいのが特徴です。

名称 板橋税務署
住所 板橋区大山東町35-1

飲食店を開業するなら板橋区!

「日常の食」を支える、底堅い需要とリピーターの街

成増商店街
なりますスキップ村商店街

板橋区は、派手な観光地やトレンドの発信地ではないかもしれません。しかし、そこには「58万人の生活」という、極めて太く、安定した需要があります。

都心部のような高騰する家賃や、激しい流行の移り変わりに翻弄されることなく、「地域住民に愛される味とサービス」を地道に提供できる店舗にとっては、これ以上ない理想的な土壌です。商店街の活気、団地のコミュニティ、そして交通の利便性。これらを味方につけ、地元の人々の「毎日の食卓」あるいは「明日への活力」となるような店づくりができれば、長く繁盛する店舗となることは間違いありません。

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板橋板橋区役所前大山志村坂上下赤塚新板橋東武練馬ときわ台中板橋成増

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板橋板橋区役所前板橋本町大山上板橋志村坂上志村三丁目下赤塚新板橋新高島平高島平地下鉄成増東武練馬ときわ台中板橋成増|西高島平|西台蓮根|本蓮沼

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